野村 麻純 NOMURA MASUMI
2024年の大河ドラマ「光る君へ」では、主人公まひろの友人のさわ役などで注目を集めた、女優の野村麻純さん。ドラマやバラエティ番組などでも活躍する野村さんに、鹿児島で過ごした頃のエピソードや鹿児島への思いなどを聞いてみました。
良く連れて行ってもらった場所で記憶に残っているのは、当時、鴨池にあった「ダイエー」ですね。建物に入ってエスカレーターやクレープ屋さんのあるあたりが、ちょうど座れるスペースになっていて、小学校に上がる前の頃の写真にもその広場で撮ったものなどがあり、懐かしいスポットです。
※編集部注
「鴨池ダイエー」から「イオン鹿児島鴨池店」になり、設備の老朽化にともなう再開発のために、2024年の8月末に閉店しました。多くの鹿児島県民にとって思い出の場所であり、閉店のニュースが伝わると、連日多くの人が訪れて、別れを悲しんでいる姿が印象的でした。
子供の頃も大人になってからも「平川動物公園」は好きで、鹿児島に帰省したときに行くことがあります。
動物園の入場ゲートをくぐって、一番最初のアフリカゾーンが好きです。キリンやサイなどの動物が大きい草原で一緒に過ごしていて、その後ろに桜島が見えるところは「鹿児島ならではの動物園」って感じがしますよね。あの眺めは素敵で、いつもその場所で写真撮るところから動物園巡りが始まります。
桜島フェリー乗り場や水族館の近くにあった「ドルフィンポート」。
高校生の時に、友達みんなと何をするわけでもなく集まって、はしゃいでいた思い出がありますね。
桜島もフェリーに乗って15分で着くから、特に予定も目的もないけど行ってみようか、なんてこともありました。
東京だと自然のあるところに行くために1時間ほど移動にかかることもありますが、すぐ近くに大自然を感じる場所があるのも鹿児島の良さかもしれないなと思います。
食べ物、全部が美味しいです。東京で一人暮らしをしていると、鹿児島だったらもっと安くて美味しいお肉や、お魚があるのにという思いがつのってきて、鹿児島に帰る時にはすべて食べ尽くすぞ、っていつも考えているくらいです。
よく行くのは郡元にある「さいしょ」のうなぎ。焼鳥も大好きなので鹿児島中央駅の裏にある「鶏や。やまぐち」。ここはコースが1つだけで、黒さつま鶏を使って、すごく美味しいんです。
薩摩切子や江戸切子などのいろいろな切子のグラスが並んでいる、天文館にあるバー「すけ」も好きなお店です。好きなグラスで飲ませてもらえて、お酒の種類、お店の方の雰囲気も良くて、2軒目、3軒目で行くこともあります。
甘いものも好きです。「しろくま」もお店の前を通ると気になるんですが、あのサイズはさすがに一人じゃ食べきれないので(笑)。
鹿児島から東京に帰る時には、友達への分も含めて「かすたどん」を買っていくことが多いんですが、私はこれを冷凍したあとにちょっと半解凍にして食べるのがすごく好きなので、ぜひ皆さんにもおすすめしたいです。
それと、お土産で喜ばれるのはフェスティバロの「ラブリー」も間違いないですよね。
もう四六時中どこかに行きたいと思ってますけど、一番は自分が変化を求めている時とか。楽しいことないかなと思った時ですね。コロナ禍前は、時間があると京都に行ったり、関東の近場を電車で一人旅とかしていました。一人旅が好きなんです。
以前、伊勢神宮の近くにある、お土産とかご飯屋さんが並ぶおかげ横丁に、有名なメンチカツのお店があって、並んで買ったんですよ。
写真を撮りたかったので、片手でメンチカツを持ったまま、手元に持っていたお財布をしまってスマホを取り出そうとした瞬間に、トンビかタカかわからなかったんですけど、一瞬でメンチカツを持って行かれちゃったことがありました。
周りの観光客の人も驚いてこちらを見ているし、私は一人だから恥ずかしくって。もう一回並び直すのは、もっと恥ずかしくて、結局メンチカツを食べられずに帰ってきたという思い出があります。
鹿児島の人のイントネーションじゃないですかね。帰省して、鹿児島中央駅の近くの洋服屋さんに入ったんですよね。その時に店員さんと話をしているときに、「ですです」って相槌を打たれたときに懐かしい、って思いました。
それと鹿児島の人ってよくお墓参りに行くじゃないですか。子供のころはそれが普通で何も思わなかったけれど、大人になると鹿児島の人がご先祖を大事にしたり、人情深いところにも関係があるのかな、なんて思いました。
あと、いい意味でおせっかいな人が多いと思うんですよね。人懐っこいっていうこともあるのかな。
だから他県から来たみなさんには鹿児島の人に甘えてほしいなって思います。
そして食べたいものは全部食べてほしいなって思います。
あれもこれも本当に魚も肉も野菜も美味しいですから、鹿児島を楽しんで下さいね。
Special interview